アーティスト三浦永年氏の旧アトリエをリノベーションし、ギャラリーカフェに生まれ変わりました。
東京・東急線沿線にある御嶽神社の裏手に、かつてマーブル・グラフィック制作者である三浦永年さんのアトリエがありました。建築家・室伏次郎さんの設計で建てられましたが、数年間使われておらず廃墟のようになっていました。
ちょうどその頃、オーナーとなる中下さんご夫妻は、カフェを始めたいという思いで、不動産を探しており、偶然にもこのアトリエを見つけ「この場所しかない!」と即座に引っ越して開業を決意。カフェオープンに向けてリノベーションをすることになりました。
らいおん建築事務所は、インテリアデザイン、施工監理、カウンターなどの家具一部をDIYで製作。床のフローリングは工務店の施工とし、湿気で痛んでいた床と木造の床下地は撤去。建物の中にレベル差を作り、一部天井高を上げる事にしました。かつて三浦さんが製作場所としていた作業台は塗装して大きなカフェテーブルとして再利用しています。
そしてリノベーション完成後、中下さんご夫妻から「カフェを三浦永年さんのギャラリーにしたいです」と三浦さんにコンタクトをとったところ、快く了承してくださり、現在もマルカフェには、三浦永年さんのマーブル・グラフィックの作品が展示されています。
竣工年:2010
場所:福岡県北九州市
用途:飲食店
主要構造:鉄筋コンクリート造
規模:50㎡
撮影:らいおん建築事務所