2025.03.07

リノベーション

豊北旧教職員住宅のリノベーション

「豊北旧教職員住宅」は、滝部地区の遊休化していた職員宿舎を2棟まるごとリノベーションしたプロジェクトです。
下関市の教員の職員宿舎として使われてきた社宅は、利用を停止しその後は遊休化していました。

「らいおん建築事務所」は、下関市が所有する旧社宅を民間賃貸住宅としてニーズのある移住者向けの賃貸住宅として転貸事業を行う再生活用の提案と、企画・プロデュース・事業コーディネート・リノベーションのデザインを行いました。運営は地域のまちづくりを担う民間事業者の「たきびれっじ」に委託され運営を行っています。

住宅の一階は既存の懐かしい雰囲気は残しつつ、白を基調に傷んでいる部分などを修復するようなイメージでデザインを行いました。水回りやキッチンなどは刷新し清潔感が出るように整え、元々1階のLDKは2部屋に分かれていましたが汎用性の高さを考え、ワンルームへ変更しました。ターゲットイメージとしては滝部エリア(豊北エリア)に移住・定住を検討しているファミリー世帯ですのでワンルームに変更したことで開放感が生まれ家族が集まれる憩いの空間が出来ました。二階と外壁部分に関してはほとんどを既存のまま残し、傷んでいる部分などを最小限の手数で補修しています。住み手が少しずつ手を加えて、継承されていく住居の供給で、新しい層の住人を迎えられる場所に生まれ変わった、この場所が1つの「標」となり、周辺エリアのコミュニティづくり、賑わい創出や防災機能の向上など、地域のまちづくりにも波及できればと考えてます。

竣工年:2023年(リノベーション時)
場所:山口県下関市
用途:住宅
主要構造:木造
規模:地上2階 1戸:71.62㎡(2戸:147.24㎡)
撮影:萩 康博