2005.04.15

新築

小文字の家

過ごしやすさとデザイン性にこだわった木造平家住宅の設計・工事監理

設計・工事監理

 

 

「小文字の家」は50代の夫婦とその母の3人が暮らすために福岡県北九州市に建てられた住宅です。敷地の南西側に木々が生い茂る森、北側は崖になっており、自然豊かで眺望が良い、気持ちの良い場所です。

 

約12mの正方形平面を持つ木造平家の建物は敷地の真ん中に配置しました。平家の住宅内も上下移動がないように設計し老後の生活を考えた提案となっています。

 

平家は全てがワンフロアに集まるため、緩やかなつながりを持てることも魅力の1つです。

玄関から入るとすぐに和室があり、その扉を開けると、和室とリビングを通して斜面の豊かな緑を借景とする奥の庭まで一続きで抜ける空間になります。

 

日中を過ごさない寝室は北側に配置しています。この住宅は内部に段差はありませんが、床の高さは地面から700mm上がっています。そのおかげで夜間の眺望がより綺麗に寝室から楽しめます。

 

南西に配置されたリビングからは日が差し込み、明るくて開放的な生活の場となりました。

広々とした縁側はリビングと寝室をつなぐようにL字に取り囲んでいます。

 

水回りは東側に集められ、リビングとの生活動線や廊下の風通しもしっかりと考えて設計いたしました。

 

建築素材は漆喰や無垢材などの自然素材を利用しています。自然素材は高温多湿な日本の気候と相性が良く、すごしやすい室内環境が得られます。

屋根は耐久性や断熱性に優れたガルバリウム剛板を利用しました。

 

平家の伸びやかな空間や心地よい採光、爽やかな風が抜ける魅力的な住宅となりました。

 

竣工年:2005
場所:福岡県北九州市
用途:住居
主要構造:木造
規模:100㎡
撮影:らいおん建築事務所