昨年の秋ごろ、50歳を目前に控えるにあたり、今流行りの夢の2拠点暮らしをしようかなと思い立ちまして、妻と相談をし始めたのですが、結局どこに住みたいかって言ったら沖縄一択よねという話に纏まりました。
別に終の住処にするわけでもないし、まずは軽い足掛かりだから小さな家があればいいよね、ということになったのです。そんな矢先、昨年の10月に仕事で沖縄を訪れる機会に恵まれました。
沖縄在住の知人に相談して物件探しをしたところ結構気になる物件があったので、すぐに内見を申し込みました。
そうしたらとんでもない物件に出会ってしまったのです。
見てください壁のこの落書き。脳天に稲妻が落ちました。内装は控えめに言って腐っています。
だけど出会った瞬間一目惚れしてしまい、その場で妻に電話をして即決してしまいました。
ことはスムーズに運んで、沖縄セカンドハウスでの二拠点生活を夢見て、昨年末に決済を終わらせ、無事に取得しました。不動産屋さんからすごく丁寧に重要事項説明をいただきましたが、瑕疵とか内装の老朽化とか耐震性とか設備の老朽化などを一通り事務的に説明されました。おそらくこれは誰も買わない物件です。いや僕以外には誰一人として買えない物件だと思います。買う決断できない物件だと思います。
借地権の上に建っている築50年のマンションです。
住宅ローンはつかないし、リノベーションやデザインの専門家でもない限り改修へのハードル、
見えないコストに対するリスクを考えると、もはや一般的な居住には不向きです。
でも、二拠点ライフ僕にとってはとんでもないポテンシャルのZ案件であり、何も怖くないのです。恩師の小嶋さんと城戸崎さんの家みたいにしたいな、とかスキーマの長坂さんのやったsayama flatみたいにしたらイケてるな、と思いながらの妄想タイムが始まったのです。
那覇空港から20分の最強立地。年明けから楽しいリノベーションが始まりました。
沖縄でののんびりとした生活を楽しみたいです。
写真撮影:井田佳明
Text by Shimada Yohei