「Abukri EHI PANINO！」は、東京都豊島区にある住宅を店舗併用住宅にリノベーションしたプロジェクトです。神田川ベーカリーの隣の建物を活用し、テイクアウト中心のパニーノ専門店へ改修工事を行いました。

神田川ベーカリーの隣の建物を自社で所有したことをきっかけに、自社事業の一環としてパニーノ専門店の企画があがりました。「Abukri」は”あぶくり”と読み、かつて店主が雑司が谷で営んでいたサンドイッチとコーヒーを提供する 店の名前でした。その「Abukri」のセカンドステージかつ神田川ベーカリーの系列店として開業に向けてプロジェクトが始動しました。

らいおん建築事務所は、内装及びファサードのデザイン設計に加え、プロジェクトのプロデュースからディスプレイのデザイン・制作まで手掛けました。ファサードのアンティークドアを改造して制作した建具や、開閉方法にこだわった小窓など費用をかけた部分と、塗装工事やディスプレイをスタッフのDIYで行い極力費用を抑えつつ、店主のイメージする店舗の雰囲気をつくりあげました。メニューやPOPのデザインまで自社で行い、将来的にメニュー替えが発生したときにも大枠は使用ができ、具材を変更して使えるようにデザインしています。

もともと玄関と居間だった部分の半分はお客様が出入りできるオープンスペース、居間の半分と台所・洗面所・お風呂だった部分は、厨房およびストックルームになりました。玄関に貼ってあったタイルをそのままにして、かつての住宅の仕上げを一部残しました。内装デザインやディスプレイにおいては、お店のバックグランドストーリーを共有して、世界観を損なわないように金物や備品ひとつひとつの選定を大切にしています。

｟建物の既存の様子｠

既存ファサード

既存の玄関と居間

既存の居間

既存の台所